手ぬぐい1枚で出来る!防災お役立て術
今回は「手ぬぐい1枚で出来る、防災お役立て術」をご紹介いたします。
9月1日は防災の日。そして、8月30日から9月5日までは防災週間として定められています。地震や自然災害などの天災が多い日本では、日頃の準備を行い防災への認識を高めることで被害を最小限に抑えることが重要です。
手ぬぐいを非常持ち出しカバンの中に数枚入れておくと、避難時や被災時に様々な方法で役立ちます。
防災に使える手ぬぐい活用術・目次
①避難をする時
・簡易防災ずきん
・簡易マスク
・ハンマー
・ロープ
・ヘルメット
➁避難所で
・防寒防暑対策
・体を拭く
・枕・寝具カバー
・アイマスク
・貴重品カバー
③ケガの応急処置
・包帯
・三角巾
・止血帯
④手ぬぐい体操
・背中・脇腹・腕を伸ばす
・肩をほぐす
・ふともも裏・ふくらはぎを伸ばす
⑤防災におすすめの手ぬぐい
手ぬぐいは90cm×35cmの長方形サイズで、平織の晒し木綿で作られています。丈夫なで、畳んだり結びやすい素材なので、様々な形に変形します。非常時の持ち出しカバンに入れて置けば、日常使いの手ぬぐいとしてだけではなく、簡易ずきんや簡易マスク、ロープやハンマーの代用品として使うことができます。
簡易防災ずきん
用意するもの:手ぬぐい1枚、クッションになるようなもの
クッションになるものを頭の上に乗せて、手ぬぐいを頭から被せアゴの位置で結びます。簡易的な防災頭巾になり、両手を空けた状態で避難することができます。
タオルや衣類などクッションになるものを手ぬぐいの中心に置きます。
そのまま手ぬぐいを被ると簡易的なずきんになります。
簡易マスク
用意するもの:手ぬぐい1枚
鼻からアゴまで隠れるサイズに手ぬぐいを折り、余った部分をねじって頭の後ろで結ぶと、簡易マスクになります。両手を空けた状態で避難ができ、煙やホコリを直接吸い込むことを防ぎます。
鼻からアゴを覆う長さに手ぬぐいを折ります。
顔に当てて捻じって頭の後ろで結びます。
ハンマー
用意するもの:手ぬぐい1枚、石など固い物
窓が変形などにより開かずに脱出が出来ない場合は、手ぬぐいをハンマー代わりになります。
広げた手ぬぐいに石など固いものを置いて結び、遠心力で振りかざすと強い力が伝わり、窓ガラスなどを割ることができます。
石など固いものを手ぬぐいの真ん中に置いて包みます。
遠心力を使って当てると、反動で強い力が伝わります。
ロープ
用意するもの:手ぬぐい1枚以上
手ぬぐいを裂いて真結びでつなげていくと、即席のロープになります。ギュッと結んで解れないようにすることがポイントです。
手ぬぐいを細く裂いていきます。
手ぬぐいの端は切っぱなしなので、手で裂くことができます。
真結びでつないでいくと、即席ロープになります。
ヘルメット
用意するもの:手ぬぐい1枚
ヘルメットの下に手ぬぐいを被ると、汗どめになります。ヘルメットのすべり止めの役割もするので重宝します。
頭を覆うように手ぬぐいを巻いて後ろで結びます
手ぬぐいを被った状態でヘルメットをかぶると、汗どめになります。
ヘルメットのすべり止めとしても活用できます。
手ぬぐいの素材「晒し木綿」は、吸水性と速乾性に優れているという特性を持っています。洗ってもすぐに乾き、また平織なので汚れが付きにくく、清潔に使うことができます。洗濯が簡単にできてケアがしやすい手ぬぐいは、避難所でも重宝します。
防寒・防暑対策
用意するもの:手ぬぐい1枚
個々にあわせた室温調整ができない避難所では、手ぬぐいを首に巻けば防寒・防暑の対策ができます。寒い時はスカーフのようにして首に巻いて、暑い時は水で濡らした手ぬぐいを首に巻くことで、体温調整の助けになります。
◆防寒対策◆
カイロがあれば手ぬぐいで包んで腰やお腹に巻くと、温まります。
手ぬぐいをスカーフのように巻くと、寒さが和らぎます。
◆防暑対策◆
濡らした手ぬぐいを絞って首に巻くと、気化熱でひんやり涼しくなります。
頭に被っても効果的です。
体を拭く
用意するもの:手ぬぐい1枚
シャワーやお風呂などの設備がない避難所で、手ぬぐいは体を拭く時にも役立ちます。タオルよりも薄いので服を着たままでも体を拭くことが出来るのも重宝します。
シャワーを浴びられない時は
手ぬぐいを濡らして体を拭くと、少しすっきりします。
枕・寝具カバー
用意するもの:手ぬぐい1枚、クッションになるもの(枕に利用)
毛布の顔に触れる部分や枕に手ぬぐいを巻くと、寝具を清潔に使うことができます。また、枕がない場合は、タオルや衣服などを丸めて手ぬぐいを巻けば、即席の枕になります。
寝具の顔や頭に触れる部分に手ぬぐいを巻くと
汚れを気にすることなく衛生的に眠ることができます。
アイマスク
用意するもの:手ぬぐい1枚
手ぬぐいを目が隠れる幅に折って頭の後ろで結ぶと、アイマスクになります。避難所のような人が多く明るい空間でも、リラックスして眠ることができます。
手ぬぐいを対角線に沿って7cmほどの幅に折りたたみます
目と耳を覆うに畳んだ手ぬぐいを頭に巻き、端を中に折りこみます
貴重品カバー
用意するもの:手ぬぐい1枚
貴重品が入っているカバンなどに手ぬぐいを被せて直接見えないようにするだけで、防犯対策になります。
手ぬぐい1枚をかけてあるだけで、防犯対策になります
手ぬぐいの端は切りっぱなしで縫製されていないので、縫い目にホコリがたまりにくく、衛生的に使えます。また、必要に応じて切り裂いて使うこともできるので、ケガの手当などの応急処置としても役立ちます。
包帯
用意するもの:手ぬぐい1枚
傷より一回り大きめの幅に手ぬぐいを折って、傷を覆うように巻いて固定すると包帯になります。
傷を覆うように巻き傷とは反対側で真結びにして固定すると応急処置ができます。
三角巾
用意するもの:手ぬぐい1枚
手ぬぐいの対角線の角どうしを真結びにして首にかけると三角巾になります。
手ぬぐいを結んで三角巾にして首からかけた後に、
肘の位置の角を小さく一つ結びにすると肘がより安定します。
止血帯
用意するもの:手ぬぐい1枚、ペンまたは棒
出血がひどい場合は手ぬぐいを止血帯としても使用できます。
細く畳んだ手ぬぐいを2周巻いて、ギュッと真結びします
ペンや棒を差し込んでギュッとひねり、止血をします。
手ぬぐい1枚でできる「手ぬぐい体操」はエコノミー症候群の予防に効果的です。狭いスペースでも出来るストレッチなので、避難所でも活用してください。
背中・脇腹・腕を伸ばす
①手ぬぐいの両端を持ち、頭の上でピンと伸ばす
➁息を吐きながら状態を横にゆっくり倒し、息を吸いながら戻す
③反対側も同様にして繰り返す
肩をほぐす
①手ぬぐいの両端を持ち、息を吐きながら頭の上に持って行く
➁息を吸い、再び吐きながら腕を背中から下げる
ふともも裏・ふくらはぎを伸ばす
①片足を伸ばした状態で座り、細く畳んだ手ぬぐいを伸ばした方の足の裏にかける。
➁息を吐きながら状態を前に倒す。胸を張り手ぬぐいも引く。
反対側の足も同様に繰り返し行う。
手ぬぐいにはさまざまな絵柄や、絵柄に込められた意味があります。絵柄別に、防災におすすめの手ぬぐいをご紹介します。
◆防災のお守り・町火消し◆
江戸時代の火消しをテーマにした手ぬぐいです。江戸時代に火事から町を守る火消しは、子供たちのヒーローのような存在でした。東京オリンピック2020の開会式でも、町火消しの活躍が披露されました。町火消しを描いた手ぬぐいは、防災のお守りになりそうです。手ぬぐい「猫の江戸火消し」1,320円
粋でいなせな猫が町火消しになって登場。猫の火消しならでは、目印の纏(まとい)もネコ型になっています。
手ぬぐい「纏(青)」1,100円
江戸時代の火消し「いろは四十八組」の組の目印である纏(まとい)を配した手ぬぐいです。纏のデザインがそれぞれ違うので眺めているだけでも楽しくなります。