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手拭い生地・晒し木綿は夏に使いやすい秘密がいっぱい



こんにちは。手ぬぐい専門店 麻布十番 麻の葉です。

これから夏本番となり、ハンカチが活躍する季節です。

手拭いは「日本てぬぐい」と呼ばれることもありますが、これは西洋から伝わった「タオル」と区別するために名付けられた名称とも言われています。

日本独自の伝統工芸品「手拭い」には、清潔な日本人ならではの工夫がいっぱい詰まっています。

ハンカチやタオルの代わりに手拭いを使って、クールな夏を。今回は衛生的な手ぬぐい生地・晒し木綿(さらしもめん)の特徴をご紹介します。


手拭いの生地となる晒木綿。
 



さらし木綿の生地の特性

日本手ぬぐいの生地は、綿100%の糸をたて・よこ交互に織った平織の生地を使用しています。

経と横の糸の交差がしっかりしていて、丈夫で摩擦に強い平織生地。尚且つ、経と横糸の隙間が広めの「さらし木綿」は、通気性と速乾性に優れているのが特長です。

生地の表面には凹凸がないこともあり、現在のキッチンペーパーのように、古くは出汁を濾すフィルターの役割としても利用されていました。


晒木綿は平織生地で平らで糸の隙間が大き目なので、水を通しやすく汚れがつきにくい
 




日光浴をした晒し木綿

手ぬぐいを染める前に発色をよくするために、さらし木綿を日光浴「天日干し」をさせます。手ぬぐいを手にとると、優しいもめんの温もりが感じられるのは、お日さまの照らされているからかもしれません。そして、使う度に糊が落ちて、さらし木綿の生地が柔らかくなってきます。

使い方、洗い方で生地に個性が出てくるので、「手ぬぐい」を使いやすい風合いに育てていってみてくださいね。


染工所で染め上げられた手ぬぐいは太陽の下でしっかり乾燥させて完成します



てぬぐい生地の表面からはお日さまの温もりのような優しい肌触りが感じられます。





てぬぐいの端が切っぱなしの理由は?

タオルやハンカチのように、端が縫製されておらず、切りっぱなしになっているのも手ぬぐいならでは。

これは、さらしもめんの持つ「通気性」「速乾性」の特長に加え、「清潔」に保つため。折り返す部分がないためホコリがたまらず清潔に保てることと、早く乾燥させるためという先人たちの工夫が現代の手ぬぐいにも受け継がれています。清潔に使えるようにという「きれい好き」な日本人ならではのアイディアですね。

この「切りっぱなし」を利用して、江戸時代には、ケガをした時に持っている手ぬぐいを割いて包帯にしたり、切れた下駄の鼻緒の代わりにしたり・・・そんな粋なエピソードも。

手ぬぐいの長辺は生地の耳になっています。ハンドメイドする時は耳まで余すことなく使えるのも嬉しいポイントです。

 

吸水性と速乾性に優れているてぬぐいはキッチンタオルとしても活躍します

 

手ぬぐいのアフターケア

短辺の両端が切っぱなしの手ぬぐいは使用してくと、糸がほつれてきます。そんな時はどうしたら良いの?とご相談をいただくこともしばしば。手ぬぐいのアフターケアの方法をご紹介します。

新品の手ぬぐいを下したての時は、切っぱなしの糸がほつれてきますが、ある一定のところで糸のほつれが収まりますので、安心して「切りっぱなし」のままお使いください。

 
てぬぐいの切っぱなしアフターケア
てぬぐいを洗濯すると生地の端がほつれてきます

てぬぐい切っぱなしのアフターケア
てぬぐいの生地は切らずに、ほつれた糸だけをハサミで切ります

てぬぐい切っぱなしのアフターケア
繰り返し使っていくうちに、一定のところで糸のほつれが止まります
 


 手ぬぐいには日常生活で清潔に使える秘密がいっぱい詰まっているだけではなく、季節や動物、古典柄、江戸小紋など様々な絵柄があります。特に、江戸小紋柄には縁起の良い意味が込められているので、絵柄の意味を込めて大切な方へ贈り物をするのもおすすめです。

今年の夏は、お気に入りのてぬぐいをお供にしてみてはいかがでしょうか?


季節や総柄など多様な絵柄の手拭い。お気に入りのてぬぐいをぜひ探してみてくださいね


 

◆夏の日常使いにおすすめのてぬぐい◆

 

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